理想の寝具の条件とは

みなさんは、今どんな寝具で寝ておられますか？
人生のうち大体3分の1は睡眠時間といわれています。

一日８時間寝たとして、一生のうち２５年分くらい寝ていることになります。
そう考えると睡眠に欠かせない寝具って、すごく重要ですよね。

というわけで、今回は理想の寝具についてのお話をします。

一口に寝具といっても、掛布団、敷布団、枕、毛布等、敷パッド、シーツなど多種にわたっており、それぞれに必要な機能は異なります。
いろんな寝具を試したけれど、どれもしっくりこないという方もいれば、今使っている寝具がどんなものかなんて知らないよ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、今の布団に満足していない方もいらっしゃるのではないかと考え、この記事を書くことにしました。
記事をご覧頂くことで、そんな方々の手助けになれば幸いです。

まず、この布団で眠れば絶対に安眠できます！という寝具はなかなか見つかりません。
なぜなら、人によって身長も体重も年齢も性別も違いますし、体感温度も異なるからです。

同じ枕や敷布団でも人によっては合う合わないがあります。
「じゃあ理想的な寝具なんてないじゃないか！」という声が聞こえてきそうですね。

確かに人によって最適な寝具は異なります。
理想的な寝具を見つけることは難しいかもしれませんが、
理想的な布団の中の環境というものは存在します。(理想的な寝床内気象)
＊「寝床内気象」とは、寝ているときの布団の中の環境のことです。

理想的な寝床内気象は「布団内の温度３３℃±１℃、布団内の湿度５０％±５％（寝床内湿度）」とされています。
寝ている間に体温により布団内の温度は上がっていきますが、体温以上に布団内温度が上がることはありません。

熱は布団を通しても逃げていきますし、隙間からも逃げていきます。
布団が薄すぎると寒く、分厚過ぎると暑くて眠れないのは想像できると思います。

また、人は寝ている間にコップ一杯ほどの汗をかくといわれています。
その汗や湿気は、寝具が吸収してくれています。
寝具自体に吸湿性がない、または吸収した湿気を発散する機能が十分でないと布団内の湿度が上がりすぎて不快に感じ、快適に眠ることが難しくなります。

実際に暖かさを売りにしている寝具には、湿気を吸湿発散する機能が十分でないものもあります。
ただ暖かいだけではだめ、ということですね。

理想的な寝具に必要な条件１

「布団内の温度３３℃±１℃、布団内の湿度５０％±５％」に保つことができる

他にも理想的な寝具に必要なポイントを見ていきます。

自然な寝姿勢を保つことができる

朝起きたら首や肩、腰が痛い！ということはありませんか？

これらは布団内の温度や湿度が原因ではありません。
寝ている間に姿勢を保てていない、部分的に圧がかかりすぎていること等が原因です。
主に敷布団や枕が体に合っていないからですね。
＊もちろん寝具以外が原因になっていることもありますが、ここでは寝具での問題点を見ていきます。

これらを解決するためには以下のポイントが重要です。
柔らかすぎる敷布団や硬すぎる敷布団では自然なＳ字ラインが保てず、部分的に圧がかかって体に痛みやゆがみが発生している可能性があります。

寝返りを妨げない

人は寝ている間に10～20回程度寝返りをしているといわれています。

寝返りをしないほうが熟睡できているんじゃないの？と思われるかも知れませんが、本来寝返りは寝苦しい時にうつのではありません。
寝返りの役割は同じ部分にだけ負担がかかるのを防ぐことです。

全く寝返りをしないと同じ部分が長時間圧迫され、血液の循環も阻害されてしまいます。
他にも、体のゆがみを直すためといわれています。
なので、身体が沈み込んでしまう寝返りのしにくい布団は避けるべきです。

理想的な寝具に必要な条件２

自然な寝姿勢を保つことができ、寝返りも楽にうてる

最も重要な点は上記の２点になります。
実際にはこれらに加えて

• ・子どもが汗かきなので洗えるものがいい
• ・分厚い敷布団は収納スペースがない　等

家族構成や住まい環境等も加味してお選び頂くことになります。
長くなりましたので、実際にどんな素材の寝具がいいのかについては別で記事を書きたいと思います。

寝具は毎日の睡眠に欠かせないものなので、できれば値段だけで選ばずに自分に合った寝具をお選び頂くことをおすすめします。

その他

布団の色について

実は布団の色も睡眠の質にかかわってきます。
赤や黄色など刺激の強い色は興奮作用があり眠りを妨げるといわれています。

逆に青色や茶色、緑などはリラックス効果があり、気持ちが落ち着き眠りに入りやすくなります。
絶対に赤はだめ！というわけではありませんが、寝具選びのご参考までにしていただけますと幸いです。